アプリ銀行 2019 1 20
「銀行とは、スマホのアプリそのものになる」
政府が進めるキャッシュレス社会では、そうなるでしょう。
かつて、金融担当大臣だった竹中平蔵氏による、
「Fintechが進めば、銀行は不要なものとなる」という予想が、
現実のものとなるでしょう。
にもかかわらず、銀行業界の進化は、
まるで亀の歩みのごとく進まない。
これは、銀行業界を指導する金融庁が、
時代の変化についていけなくなっているが原因かもしれません。
もちろん、国民も現金主義で、
現金を使う機会が多いから、銀行を必要としていて、
「銀行革命」が遅れているかもしれません。
中国人観光客が日本を訪れた時、
まず、最初にやらなければならないことは、
財布を買うことであるという。
中国では、キャッシュレス社会が完成していて、
スマホで何でも支払うことができる状態でしょう。
聞くところによると、
屋台で餃子を買う時も、代金をスマホで支払うという。
いつの間にか、日本は、追い抜かれてしまったのです。
インターネット専業の銀行である、
ジャパンネット銀行が設立されて、20年近く経過しました。
確かに、あの時は、先進的な取り組みとして、
世界に対して、日本の金融技術を誇れるものでした。
もちろん、今も、ジャパンネット銀行は、
スマホの使いやすいアプリとして存在しています。
爆速イノベーション 2018 10 28
中国企業は、考えながら走る。
日本企業は、走る前に考えるが、
考えすぎて前に進まない。
書名 二〇二五年、日中企業格差
著者 近藤 大介 PHP新書
早速、引用から始めましょう。
以下、引用です。
「鴻海に買われたシャープは、なぜV字回復を果たしたのか」
シャープを完全復活させた台湾人の戴正呉社長は、
「会議で決まったのは、次の会議日程だけ」と揶揄された、
スローな社風を改善し、即断即決体制を整えたのだ。
無責任体質とスピードの遅さは、
著者が北京で日中ビジネスに携わっていた時代に痛感していた、
日本企業の「二大弱点」と言えた。
日中間の商談の場で、
日本側は、よく「○○のことは、わが社で了承されました」と発言する。
すると、すぐに中国側から、
「それは、社長が決めたということですね?」と突っ込みが入る。
(日本側)「いえ、経営会議で了承されたのです」
(中国側)「社長が決めたのでしょう?」
(日本側)「ですから、会議で了承されたのです」
この堂々巡りである。
両方の通訳をする著者は、感情を入れず、
逐語訳を心掛けているが、内心は中国側に同情したい気持ちだった。
(引用、以上)
このようなことは、アメリカも言っています。
アメリカも、似たような不満を持っています。
日本企業の場合は、「社長」はいなくて、
「集団指導体制」ようなものなので、仕方ないと思います。
さて、経済評論家によると、
世界において、株式の時価総額ランキングは、
この20年間で、いや、この10年間で、
すっかり入れ替わったというのです。
しかし、日本においては、
株式の時価総額ランキングは、
この20年間で、いや、この10年間で、
ほとんど変わっていないという。
世界は、この10年間で激変しました。
しかし、日本は、変わっていません。
伝統を守ることは重要なことですが、
それは、京都や鎌倉ような古都を守ることであり、
社風や企業文化が「古都」になってはだめです。
今や、アメリカ企業も中国企業も、
爆速イノベーションで突進しています。
今、世界は、こうなっています。
あなたの前に道はなく、あなたの後に道はできる。
経営学の本を読んでいては間に合わない時代です。
あなたが経営学の対象となる存在になる必要があるのです。